Next.js、エージェントで課題1,462件を精査し3週間で整理
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Next.js チームが、GitHub の課題バックログを調査エージェントで精査した取り組みを公開した。約3週間で1,462件をクローズし、2,244件あったバックログを1,000件未満まで減らしたという。エージェントはサンドボックス外では読み取り専用で、クローズの判断はメンテナが確認して反映する設計になっている。
何が発表されたか
Next.js チームが、GitHub の課題バックログをエージェントで精査した取り組みを公開した。バックログは2025年1月に3,109件でピークを迎え、2026年8月10日時点でも2,244件が残っていた。約3週間の作業で1,462件をクローズし、期間中に218件の新規報告が届いたにもかかわらず1,000件を下回るところまで減らしたという。課題は週平均36件のペースで新たに投稿されている。
使ったのは closability という調査エージェントだ。Vercel のオープンソースのエージェントフレームワーク eve 上に構築され、Next.js リポジトリと Node.js、Playwright、Chromium を載せた使い捨てのサンドボックスで動く。
- GitHub 上の議論とサポート対象バージョンを読む
- 関連する課題・プルリクエスト・コミット・リリース・ドキュメントを検索する
- 必要に応じて報告時のバージョン、最新の安定版、canary で再現を試す
- 自身の結論に反する証拠を探す
結果は確信度(closeConfidence)、クローズ理由、根拠のリンクを含む構造化データとして返る。実行は GPT-5.6 Luna の reasoning effort を最大に設定し、1件あたり平均30分。最終的に eve のセッションを同時200本まで引き上げた。
クローズ理由の内訳は、「すでに修正済み」543件(37%)、「重複」278件(19%)、「仕様どおりの挙動」237件(16%)、「再現しない」89件(6%)、「サポート対象外・陳腐化」66件(5%)、その他249件(17%)となっている。
開発者への影響
設計面で参考になるのは権限の絞り方だ。エージェントはサンドボックスの外では読み取り専用とされ、コメント投稿・クローズ・コードの push・デプロイのいずれもできない。課題本文やリポジトリの内容に紛れ込んだ指示は無視するよう設定し、プロンプトインジェクション対策としている。判断はメンテナが根拠を読んだうえで反映し、誤ってクローズされた課題は GitHub Actions 経由で再オープンできる仕組みも事前に用意された。
運用は一度きりでは終わらない。毎週月曜、30日以上動きのない課題を最大100件調査する。さらに確信度80以上の案件については、別のエージェントが「オープンのままにすべき理由」を探し、両者がクローズを推奨した場合のみ自動でクローズする仕組みを、週25件を上限に開始したという。自動化の対象はクローズのみで、コードの変更は従来どおり人間のレビューを経てマージされる。
